40代会社員がサイドFIREを考えるとき、
避けて通れないテーマのひとつが「配当金」です。
私自身、50歳サイドFIREを目指す中で、資産額
だけでなく、退職後に毎年入ってくるお金を
かなり意識するようになりました。
資産が増えても、毎月の生活費をどう支えるのかが
見えていないと、不安はなかなか消えません。
そこで候補に上がりやすいのが、米国高配当ETFです。
その中でも、よく比較されるのがVYMとSCHDです。
どちらも米国株の配当ETFとして人気がありますが、
実は中身や考え方はかなり違います。
今回は、VYMとSCHDの違いを、配当金生活を目指す
40代会社員目線で整理してみます。
なお、この記事は特定のETFの購入をすすめるものでは
ありません。
投資判断は、年齢、収入、家族構成、住宅ローン、
リスク許容度、退職時期によって変わります。
あくまで私自身の考え方を整理する記事として読んで
いただければと思います。
VYMとは何か
VYMは、バンガード社が運用する米国高配当ETFです。
正式名称は「Vanguard High Dividend Yield ETF」です。
VYMは、米国株式市場の中で、相対的に配当利回りが
高い大型株を中心に投資するETFです。
設定日は2006年11月10日で、長い運用実績があります。
経費率は0.04%と非常に低く、長期保有を考えるうえでは
大きなメリットです。
米国ETFの場合、経費率は毎年かかるコストです。
たとえば1,000万円を投資した場合、経費率0.04%なら
年間コストは単純計算で約4,000円です。
もちろん、実際には為替、株価、税金、売買手数料なども
ありますが、運用コストが低いことは長期投資では重要です。
VYMの特徴は、分散性の高さです。
高配当株に幅広く投資するため、特定の数十社に
集中しすぎない安心感があります。
私の感覚では、
VYMは「高配当株の広い詰め合わせ」に近いETFです。
配当金を狙いつつも、できるだけ個別銘柄リスクを
抑えたい人には分かりやすい商品だと思います。
一方で、VYMは高配当株を広く持つ分、配当成長や
銘柄の質を強く絞り込むETFではありません。
もちろん中身には優良企業も多く含まれていますが、
考え方としては「高配当株に広く分散する」色が強いと
感じています。
SCHDとは何か
SCHDは、チャールズ・シュワブ社が運用する米国配当ETFです。
正式名称は「Schwab U.S. Dividend Equity ETF」です。
SCHDは、Dow Jones U.S. Dividend 100 Indexに
連動することを目指すETFです。
設定日は2011年10月20日で、VYMよりは後発ですが、
こちらも10年以上の運用実績があります。
経費率は0.06%です。
VYMの0.04%より少し高いですが、
それでもかなり低コストなETFです。
1,000万円を投資した場合、経費率0.06%なら
年間コストは単純計算で約6,000円です。
VYMとの差は年間2,000円程度です。
この差だけで優劣を決めるというより、
中身や方針の違いを見る方が大切だと思います。
SCHDの特徴は、単に配当利回りが高い銘柄を集める
だけではなく、配当の継続性や企業の財務面も重視
している点です。
S&P Dow Jones Indicesによると、
Dow Jones U.S. Dividend 100 Indexは、継続的に
配当を支払ってきた米国企業の中から、財務指標に
基づく相対的な強さを考慮して選定される指数です。
つまり、SCHDは「配当利回り」だけでなく、
「配当を続ける力」や「企業の質」にも注目したETFと言えます。
私の感覚では、
SCHDは「配当金と企業の質を両方見たい人向け」のETFです。
VYMとSCHDの大きな違い
VYMとSCHDの違いを一言で表すなら、
VYMは広く分散する高配当ETF、
SCHDは質を重視する配当ETFだと思っています。
VYMは、米国の高配当株に幅広く投資します。
そのため、銘柄数が多く、分散性があります。
一方で、SCHDは保有銘柄数が約100銘柄程度と、
VYMよりも絞り込まれています。
実際、シュワブ社の公表データでは、
SCHDの保有銘柄数は103銘柄、
純資産総額は約953億ドルとなっています。
この時点で、両者の性格はかなり違います。
VYMは「広く持つ安心感」。
SCHDは「選び抜かれた配当株を持つ安心感」。
どちらが正解という話ではなく、何を重視するかの違いです。
40代会社員がサイドFIREを目指すなら、
この違いはかなり重要だと思います。
なぜなら、退職後は給与収入が減るため、配当金の安定性や
資産の値動きに対する不安が大きくなるからです。
配当金生活を考えるなら利回りだけで判断しない
高配当ETFを比較するとき、
多くの人が最初に見るのは配当利回りだと思います。
私も最初はそうでした。
利回りが高い方が、同じ投資額で多くの配当金を
受け取れるからです。
たとえば、1,000万円を投資した場合、
・利回り3%なら年間30万円
・利回り4%なら年間40万円
・利回り5%なら年間50万円
この差は大きいです。
しかし、今は利回りだけでは判断しないようにしています。
理由は、高い利回りには理由があるからです。
株価が大きく下がった結果、
見かけ上の利回りが高くなっている場合もあります。
配当金が多くても、元本が大きく減ってしまえば、
トータルでは安心できません。
サイドFIRE後に大事なのは、配当金の金額だけではなく、
資産全体が長く持つことです。
配当金生活を目指すなら、利回り、増配傾向、企業の質、
分散性、値動き、税金、為替をあわせて考える必要があります。
その意味で、VYMとSCHDはどちらも使いやすいETFですが、
役割は少し違います。
私ならVYMとSCHDをどう考えるか
私自身は、将来的にSCHDを配当資産の中心候補として考えています。
理由は、サイドFIRE後に「毎年入ってくるお金」を重視したいからです。
SCHDは、配当利回りだけでなく、企業の質や配当の継続性も
意識した指数に連動しています。
そのため、50代以降に配当金を受け取りながら生活費の一部を
支えたい私にとって、相性が良いと感じています。
一方で、VYMも非常に魅力的です。
特に、低コストで幅広く米国高配当株に分散できる点は
大きなメリットです。
私の中では、
VYMは「守りの広域分散」、
SCHDは「質を意識した配当成長」というイメージです。
たとえば、退職後の配当資産として3,000万円を考える場合、
すべてをSCHDにするのではなく、VYM、日本高配当株、
債券ETF、個人向け国債などと組み合わせる方が安心感はあります。
私の現時点の考えでは、退職後の配当資産として、
・SCHDを主力
・VYMを補完
・日本高配当株や1489を円建て配当の補完
・VCITや個人向け国債を守りの資産
このような形をイメージしています。
もちろん、これは私自身の計画であり、
誰にでも当てはまるわけではありません。
40代会社員にとって大事なのは「生活費カバー率」
VYMとSCHDを比較するとき、私が一番大事だと思うのは、
どちらが優れているかではありません。
大事なのは、自分の生活費をどれくらいカバーできるかです。
たとえば、退職後の生活費を月35万円、年間420万円とします。
税引き後の年間配当金が150万円あれば、生活費の約36%をカバーできます。
150万円 ÷ 420万円 = 約36%
この生活費カバー率を上げるために、
VYMやSCHDをどう使うかを考える。
この順番が大事だと思っています。
先に銘柄を決めるのではなく、
・生活費はいくらか
・配当金で何%カバーしたいか
・取り崩しはいくらまで許容できるか
・そのうえで、どのETFを使うか
この流れで考える方が、サイドFIREの計画は現実的になります。
私も以前は、「どのETFが一番良いか」に意識が向いていました。
しかし今は、「自分の生活に必要なお金をどう支えるか」を
先に考えるようにしています。
VYMが向いている人、SCHDが向いている人
私なりに整理すると、VYMが向いているのは、
幅広い分散を重視したい人です。
・米国高配当株をできるだけ広く持ちたい
・特定の銘柄に偏りすぎたくない
・低コストで長く保有したい
・シンプルな高配当ETFを選びたい
このような人には、VYMは分かりやすい選択肢だと思います。
一方で、SCHDが向いているのは、配当金だけでなく企業の質も重視したい人です。
・配当利回りだけでなく、配当の継続性も見たい。
・財務面の強さも意識したい。
・長期的な増配やトータルリターンも期待したい。
・保有銘柄が少し絞られても、質を重視したい。
このような人には、SCHDが合いやすいと感じます。
ただし、どちらも米国株ETFなので、為替リスクはあります。
円高になれば円換算の資産額や配当金は減りますし、
円安になれば増えます。
また、米国ETFの配当には米国税と日本税の課税も関係します。
配当金生活を考える場合は、税引き前の利回りだけでなく、
税引き後にいくら手元に残るかを見ることが重要です。
まとめ:VYMとSCHDはどちらが正解ではなく、役割が違う
VYMとSCHDは、どちらも米国配当ETFとして魅力があります。
ただし、同じ高配当ETFとして一括りにするのではなく、
役割の違いを理解することが大切です。
・VYMは、米国高配当株に広く分散するETF
・SCHDは、配当の継続性や企業の質も重視するETF
私の40代会社員目線では、VYMは分散重視、
SCHDは配当の質重視というイメージです。
配当金生活を目指すなら、「どちらが儲かるか」よりも、
「自分の生活費をどう支えるか」で考えたいです。
月35万円の生活費なら、年間420万円。
税引き後の配当金150万円なら、生活費カバー率は約36%。
足りない分を副収入や取り崩しでどう補うか。
このように数字で整理すると、
VYMやSCHDの役割も見えやすくなります。
私自身は、退職後の配当資産としてSCHDを主力候補に
しつつ、VYM、日本高配当株、債券、個人向け国債も
組み合わせていきたいと考えています。
サイドFIREは、ひとつのETFだけで完成するものではありません。
生活費、配当金、取り崩し、副収入、現金、債券、年金。
これらを組み合わせながら、自分に合った形を
作っていくものだと思っています。
VYMとSCHDを比較することは、単なる銘柄分析ではありません。
40代会社員が、将来どんなお金の流れを作りたいのかを
考えるきっかけになる。
私はそう感じています。
参考データとして、
SCHDはチャールズ・シュワブ公式で経費率0.060%、
2026年6月22日時点の純資産総額約953億ドル、
2026年6月18日時点の保有銘柄数103銘柄とされています。
SCHDが連動を目指すDow Jones U.S. Dividend 100 Indexは、
S&P Dow Jones Indicesが「継続的に配当を支払ってきた
米国高配当企業を、財務指標に基づく相対的な強さで選ぶ指数」
と説明しています。
VYMはバンガードの米国高配当ETFで、公式ページでは
Vanguard High Dividend Yield ETFとして掲載されています。
経費率は0.04%で、Vanguard/Schwab系のETFレポートでは
2026年時点の総資産は約961億ドル、分配利回りは2.21%と
されています。
VYMのベンチマークはFTSE High Dividend Yield Indexです。
FTSE Russell系の高配当指数ルールでは、配当未払い銘柄や
今後配当ゼロ見込みの銘柄を除外し、予想配当利回りを使って
銘柄を選ぶ考え方が示されています。




