朝起きたら、まず米国株の終値を確認する。
仕事の休憩中には日本株を見て、帰宅後も総資産が
前日からいくら増減したか確認する。
最近の私は、そんな日が続いていました。
現在48歳。
金融資産は約5,800万円まで増えました。
これだけあれば、以前より安心できるはずです。
ところが実際には、資産が増えるほど毎日の値動きが
気になるようになりました。
特にDRAM関連、PLTR、200A、TSLAなど、
値動きの大きい資産を複数保有しているため、
1日で総資産が数十万円動くこともあります。
上がればうれしい。
下がれば「まだ下がるのでは」と不安になる。
気がつくと、53歳で退職するための投資が、
目の前の株価に気持ちを振り回される投資になっていました。
そこで今回は、資産5,800万円まで積み上げても不安が
消えなかった理由と、私が「攻めすぎる投資」を
見直した経緯を整理します。
資産5,800万円でも、現金は約3%しかない
現在の金融資産は約5,800万円ですが、
現金比率は約3%です。
金額にすると、
5,800万円×3%=約174万円
です。
私は退職後の生活費を月35万円、
年間420万円で考えています。
現金174万円で生活できる期間を単純計算すると、
174万円÷35万円=約5カ月
にすぎません。
もちろん、現在は会社員として給与収入があります。
すぐに生活に困るわけではありません。
それでも、金融資産5,800万円という数字の大きさと、
自由に使える現金の少なさには、かなり差があります。
株式市場が大きく下落したときに急な出費が重なれば、
値下がりした資産を売却しなければならない可能性もあります。
「資産が多い=安心」ではなく、
「必要なときに使える現金がある=安心」なのだと、
改めて感じました。

保有商品が多くても、値動きは分散できていなかった
私は米国ETF、投資信託、日本株、個別株、
テーマ型ETFなど、複数の商品を保有しています。
一見すると、十分に分散できているように見えます。
しかし、中身を確認すると、
多くが株式や株式に近い値動きをする資産です。
VTI、NASDAQ100、オルカン、TSLA、PLTR、
DRAM関連、日本の個別株。
投資先の国や商品名は違っても、株式市場が大きく
下落すれば、同時に値下がりする可能性があります。
仮に5,800万円のうち5,000万円がリスク資産で、
その価格が10%下落すると、
5,000万円×10%=500万円
の評価額が減ります。
20%下落なら1,000万円です。
長期投資であれば、一時的な下落に慌てて
売る必要はないと思っています。
ただし、「保有を続けられること」と
「毎日の値動きが気にならないこと」は別でした。
私は価格変動に耐えられるつもりでいましたが、
実際には総資産を何度も確認していました。
私にとっては、少しリスクを取りすぎていたのだと思います。

金融庁も長期・積立・分散の重要性を示している
金融庁は、株式や投資信託には預貯金より高いリターンを
期待できる一方、元本割れのおそれがあると説明しています。
そのうえで、価格変動と付き合いながら資産形成を続ける
方法として、長期・積立・分散投資を挙げています。
また、金融庁は市場が不安定なときも、
ライフステージ、財産の状況、投資目的などを踏まえ、
冷静に判断することが重要だとしています。
私の場合、投資期間だけを考えれば、株式を中心に
運用する方針は間違っていないと思います。
一方で、2030年4月の退職まで約4年です。
20年、30年先だけを考えればよい積立期とは違い、
これからは実際に資産を使い始める時期が近づいてきます。
同じ投資方法を退職直前まで続けるのではなく、
ライフステージに合わせて資産配分を変える必要が
あると考えるようになりました。
公的年金の運用も株式だけではない
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の
基本ポートフォリオは、国内債券、外国債券、国内株式、
外国株式をそれぞれ25%ずつ保有する構成です。
GPIFと個人の資産運用では、目的も期間も規模も違います。
そのまま真似をすればよいわけではありません。
それでも、長期運用を行うGPIFでさえ、株式100%ではなく、
債券を組み合わせていることは参考になります。
私はこれまで、
「退職までにどれだけ増やせるか」を優先してきました。
これからは、
- どれだけ増える可能性があるか
- どれだけ下がる可能性があるか
- 下落しても保有を続けられるか
- 毎日の生活や気持ちに影響しないか
まで含めて判断したいと思います。
個人向け国債を50万円単位で増やす
見直し後の方針の一つが、
個人向け国債変動10年を増やすことです。
財務省によると、個人向け国債は1万円から購入でき、
満期時の元本と半年ごとの利子の支払いを国が行います。
変動10年は、実勢金利に応じて半年ごとに適用利率が変わり、
年率0.05%の最低金利も保証されています。
大きな値上がりは期待できませんが、
私が国債に求めているのは高いリターンではありません。
株価が下落しても評価額を何度も確認せず、必要になれば
生活費などに充てられる資産を作ることです。
まずは50万円単位で増やし、現金と合わせて
「値動きをほとんど気にしなくてよい資産」を少しずつ確保
していきます。
1489とNTTは少額ずつ積み立てる
日本株では、
NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)を、
合計約43万5,000円まで毎月11万円ずつ購入する計画です。
1489は、野村アセットマネジメントが運用し、
日経平均高配当株50指数への連動を目指すETFです。
また、NTTは毎月300株ずつ購入する予定です。
どちらも株式なので、元本保証ではありません。
高配当だから値下がりしないわけでもなく、
分配金や配当金が減る可能性もあります。
それでも、一度にまとめて購入せず、
金額と株数を決めて積み立てることで、
「今日買うべきか」「明日まで待つべきか」と
悩む時間を減らせます。
私にとって今回の見直しは、値上がり益を
完全に諦めることではありません。
値動きの大きい資産だけに偏らず、配当を受け取りながら
長く保有しやすい資産を増やすことが目的です。
値動きの大きい資産は上限を決める
DRAM関連、PLTR、200Aなどは、短期間で大きく
上昇する可能性がある一方、下落も大きくなります。
これらをすべて売却するつもりはありません。
ただし、追加購入を続けて割合を大きくするのではなく、
投資額の上限と売却時期を事前に決めます。
暗号資産についても、投資予定額は約50万円までとし、
金融資産5,800万円に対して約0.8%に抑える計画です。
値動きの大きい資産を持つなら、
「上がりそうだから買う」ではなく、
「大きく下がっても生活や退職計画に影響しない金額」に
限定する。
これが、今の私に必要なルールだと考えています。

最大リターンより、落ち着いて続けられる投資へ
今回の見直しで、投資をやめるわけではありません。
新NISAでは、オルカン、NASDAQ100、SBI・SCHD、
SBI日本高配当株式への積立を続けます。
2027年から2028年末までは、
総資産の拡大も目指します。
ただし、2029年以降は、値動きの大きい資産を段階的に整理し、
SBI・SCHD、SBI日本高配当株式、個人向け国債変動10年、
現金の割合を増やす予定です。
以前の私は、資産が増えれば不安も減ると思っていました。
実際には、資産額だけ増えても、値動きの大きな商品に偏り、
現金が少なければ不安は残りました。
最大のリターンを狙う資産配分と、
安心して眠れる資産配分は同じではありません。
53歳で会社を辞めるために必要なのは、退職日に最も資産が
多いことではなく、退職後も慌てずに生活できることです。
これからは総資産の増減を毎日確認するのではなく、
あらかじめ決めた金額を淡々と積み立てる。
株価を見ない日が増えるような投資へ、
少しずつ変えていきたいと思います。
参考にした資料
- 金融庁「資産形成の基本」
- 金融庁「安定的な資産形成に向けた顧客対応について」
- 財務省「個人向け国債」
- 財務省「変動10年 商品概要」
- GPIF「基本ポートフォリオの考え方」
- 野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信」
※本記事は私自身の資産状況と考えをまとめたものであり、
特定の商品への投資を推奨するものではありません。
投資には元本割れの可能性があります。




