資産があっても家族は不安?53歳退職を妻に説明するために整理した7つの数字

FIRE計画・ライフプラン

「53歳で会社を辞めたい」

そう考えて資産形成を続けていますが、
自分の中で計画ができていても、
妻が同じように安心できるとは限りません。

現在48歳。
私が目標にしている退職時期は2030年4月、53歳前後です。

53歳までに金融資産9,000万円、
年間配当金120万円を目標
にしています。
さらに退職金約1,000万円、60歳以降に受け取る
企業年金も見込んでいます。

数字だけを見ると、会社を辞める準備は
進んでいるように見えるかもしれません。

しかし、家族からすれば、毎月入っていた
給料がなくなることは大きな変化です。

「本当に生活できるのか」

「娘の教育費は大丈夫なのか」

「投資が暴落したらどうするのか」

「計画どおりに収入を得られなかったらどうするのか」

こうした不安に対して、
「資産があるから大丈夫」と言うだけでは、
十分な説明にはならないと思います。

そこで今回は、53歳退職を妻と話し合う前に、
私自身が整理しておきたい7つの数字をまとめます

数字1 生活費は月35万円、年間420万円

最初に共有したいのは、退職後の生活費です。

私たち夫婦は、住宅ローンを含めて月35万円、
年間420万円を想定
しています。

総務省統計局の「家計調査」によると、
2025年の二人以上世帯の消費支出は、
1世帯当たり月31万4,001円
でした。

私の想定額は、全国平均より月約3万6,000円、
年間では約43万円多い金額です。

ただし、平均額だけで生活費を決めることはできません。

わが家には住宅ローンのほか、マンションの管理費・
修繕積立金、固定資産税、車の維持費などがあります。
退職した翌月から支出が急に減るとは考えず、
少し余裕を持たせています。

妻に説明するときも、「節約すれば何とかなる」ではなく、
現在の支出を基準に、月35万円で暮らせるかを一緒に
確認する必要があります。

数字2 53歳時点の目標資産は9,000万円

私が53歳までに目指している金融資産は9,000万円です。

ただし、これは現在すでに保有している金額でも、
必ず達成できる金額でもありません。
給与からの積み立てと運用を継続できた場合の目標です。

仮に9,000万円を年間420万円ずつ使うと、
運用益を考えない単純計算では約21年分です。

9,000万円÷420万円=約21.4年

53歳から21年後は74歳です。これだけを見ると、
「老後の途中でなくなるのでは」と不安になります。

一方で、実際には65歳から公的年金を受け取る
予定であり、年間120万円の配当金や、退職後の
仕事による収入も考えています。

大切なのは、
9,000万円という残高だけを見せることではありません。
何歳までに、何へ、いくら使う資産なのかを分けて
説明すること
だと思います。

数字3 53歳から65歳までの生活費は5,040万円

老齢基礎年金と老齢厚生年金は、原則として65歳から受け取ります。

53歳で退職する場合、年金開始まで12年間あります。

生活費が年間420万円なら、12年間に必要な金額は、

420万円×12年=5,040万円です。

この5,040万円という数字を見ると、
妻が不安になるのは当然だと思います。

ただし、退職後に月10万円の収入を得られれば、
年間収入は120万円、12年間では1,440万円です。

その場合、資産から補う金額は、

5,040万円-1,440万円=3,600万円

まで減ります。

月10万円の収入があるだけで、
65歳時点の資産残高には最大1,440万円の差が生まれます。

私は完全に働かない生活より、
会社員時代より勤務時間を減らしながら、
月5万~10万円を得る働き方を考えています

ただし、まだ得ていない収入を確定収入として扱わず、
収入ゼロの場合も夫婦で確認しておく必要があります。

数字4 生活防衛資金は840万円を確保する

退職直後に株式市場が下落すると、生活費を確保するために
資産を安値で売却する可能性があります。

そこで、退職時には生活費2年分に当たる840万円を、
現金や値動きの小さい資産で確保したい
と考えています。

420万円×2年=840万円

仮に金融資産9,000万円が全体として30%減少したと
すると、単純計算では6,300万円になります。

9,000万円×70%=6,300万円

実際には現金や個人向け国債も保有するため、
資産全体が同じ割合で下落するとは限りません。
それでも、退職直後の暴落を想定しておくことは必要です。

840万円を確保できていれば、相場が低迷している間も、
約2年間は株式を急いで売らずに生活できます。

妻に伝えたいのは、「暴落しないと思っている」ではなく、
「暴落してもすぐに生活が行き詰まらない準備をする」
いうことです。

数字5 大学初年度の納付金は私立平均約148万円

53歳で退職するとき、娘は20歳前後です。
大学に進学していれば、教育費がまだ残っている
可能性があります。

文部科学省の調査によると、2023年度に私立大学へ
入学した学生の初年度納付金は、平均147万7,339円
でした。

これは授業料、入学料、施設設備費、実験実習料などを
合わせた平均です。
自宅外通学になれば、家賃や生活費、引っ越し費用も加わります。

教育費が年間150万円残っている状態で退職すると、
生活費420万円とは別に資金が必要です。

そのため、教育費を9,000万円の中に含めるのか、
退職前に別枠で確保するのかを決めておかなければなりません。

私としては、娘の進路が固まり、卒業までに必要な金額を
確保できていることを、退職判断の条件にしたいと考えています。

数字6 住宅ローン残高は約3,100万円

現在の住宅ローン残高は約3,100万円で、金利は固定1.18%です。

資産が9,000万円あっても、3,100万円の住宅ローンが残っていれば、
妻が不安に感じるのは自然なことです。

私の場合、将来的には現在のマンションを売却し、実家を改修して
住む選択肢があります。
現時点の試算では、ローン返済や売却費用を差し引いた後に、
2,000万円前後を残せる可能性があります。

ただし、
不動産の査定額は将来の売却価格を保証するものではありません。

売却価格が想定より10%下がるケース、
改修費用が増えるケース、
売却まで時間がかかるケースも確認しておく必要があります。

「住宅は売れば大丈夫」と簡単に考えず、売却しない場合と
売却価格が下がった場合の両方を妻に見せたい
と思います。

数字7 65歳以降の不足額は年間48万円

現在の試算では、65歳以降に受け取る
夫婦の公的年金は月約21万円、年間約252万円
です。

日本年金機構が公表した2026年度の標準的なモデル年金は、
夫婦2人分で月23万7,279円です。
ただし、実際の年金額は加入期間や収入によって異なるため、
わが家では「ねんきんネット」などで確認した月21万円を使います。

年間生活費420万円に対して年金が252万円なら、
不足額は年間168万円です。

420万円-252万円=168万円

ここに年間120万円の配当金が加われば、

168万円-120万円=48万円

となり、資産から補う金額は年間48万円、
月平均4万円です。

配当金は企業の業績などによって減る可能性があり、
120万円が毎年保証されるわけではありません。
それでも、年金開始後の不足額を把握すれば、53歳から一生、
年間420万円を取り崩し続ける計画ではないことを説明できます。

7つの数字を夫婦で共有する

私が妻に共有したい数字を整理すると、次のようになります。

この表だけで、
53歳退職への不安がすべて消えるわけではありません。

むしろ、家族に安心してもらうために必要なのは、
都合のよい数字だけでなく、計画どおりにいかなかった
場合も共有すること
だと思います。

例えば、53歳時点で資産9,000万円に届かなかった場合、
教育費が想定以上になった場合、配当金が減った場合には、
退職を延期する選択肢も残します。

53歳退職は、私一人の目標ではあっても、
退職後の暮らしは家族全員に関係します。

「これだけ資産があるから大丈夫」と押し切るのではなく、
妻が何を不安に感じているのかを聞き、その不安を一つ
ずつ数字に置き換える

最終的には、9,000万円に到達した日ではなく、
夫婦で「この計画なら暮らしていけそうだ」と納得できた日が、
退職を決められる日になる
のだと思います。

参考資料

※本文の金額は、現在の計画を基にした単純計算です。
税金、社会保険料、物価上昇、運用損益、配当金の減少、
不動産売却費用などによって実際の結果は変わります。

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