総資産が5,800万円を超えました。
こう書くと、かなり安心しているように見えるかもしれません。
「それだけあれば、もう会社を辞めてもいいのでは?」
「サイドFIREできるのでは?」
「会社員を続ける必要はないのでは?」
そう思う方もいるかもしれません。
でも、正直に言うと、私はまだ会社員を辞める勇気がありません。
理由は、単純に資産額が足りないからだけではありません。
むしろ最近強く感じているのは、会社員という立場が持っている
「毎月の給料」と「信用」の大きさです。
資産が増えたことはもちろん嬉しいです。
20代、30代の頃の自分から見れば、5,800万円という
金額はかなり大きいです。
毎月の積立、賞与からの投資、新NISA、持株会、個別株、固定費の見直し。
派手なことをしたわけではありませんが、続けてきた結果
としてここまで来ました。
ただ、資産が5,800万円になったからといって、すぐに会社員という
立場を手放せるかというと、話は別です。
5,800万円は大きい。でも毎月の給料はもっと強い
5,800万円という資産は、決して小さくありません。
国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」では、
正社員の平均給与は545万円、正社員以外は206万円とされています。
5,800万円は、正社員の平均給与の10年分を超える金額です。
そう考えると、かなり大きな資産です。
でも、会社員の給料には、資産額とは違う強さがあります。
・毎月決まった日に入金される
・賞与がある
・社会保険料の一部を会社が負担してくれる
・住宅ローンやクレジットカードなどで信用がある
・体調を崩しても、すぐに収入ゼロになりにくい
この安心感は、実際に会社員を続けている間は
当たり前に感じてしまいます。
でも、辞めることを考え始めると、その大きさがよく分かります。
資産5,800万円は心強いです。
でも、毎月の給料が止まる怖さは別物です。
たとえば、毎月40万円、50万円の手取り収入がある生活に
慣れていると、それがゼロになるインパクトはかなり大きいと思います。
資産額だけ見れば余裕があるように見えても、毎月の入金が
なくなると、精神的にはかなり不安になるはずです。
退職後は「自分で払う感覚」が一気に強くなる
会社員を辞めると、生活費だけでなく、税金や社会保険料の見え方も変わります。
会社員のときは、所得税、住民税、健康保険料、厚生年金保険料、
雇用保険料などが給与から天引きされています。
正直、毎月の給与明細を細かく見ていても、実感としては
「差し引かれた後のお金」が手取りという感覚になりがちです。
でも退職後は違います。
住民税や健康保険料を、自分で支払う感覚が強くなります。
特に退職後1年目、2年目は、会社員時代の所得をもとに
住民税や健康保険料が決まるため、負担が重く感じやすいです。
ここがかなり怖いです。
収入は減っているのに、税金や社会保険料の負担はすぐには軽くならない。
このタイムラグがあります。
総資産5,800万円あっても、退職直後にまとまった支払いが
続くと、資産が減っていく感覚にかなり焦ると思います。
会社員時代は、天引きされていたから見えにくかっただけ。
辞めた瞬間に、「会社員という仕組みに守られていた部分」が
一気に見えてくる気がしています。
会社員の信用は、思っている以上に大きい
もう一つ、会社員を辞められない理由があります。
それは、会社員の信用です。
会社員でいるときは、あまり意識しません。
でも、住宅ローン、クレジットカード、各種契約、賃貸契約、
リフォームローンなどを考えると、会社員という立場はかなり強いです。
私の場合、住宅ローンもあります。
将来的には実家のリフォームや、自家焙煎コーヒー店・
クレープ店の開業も考えています。
そうなると、会社員であるうちに整理しておいた方が
よいことが多いです。
・ローンの条件
・リフォーム資金
・生活防衛資金
・退職後の健康保険
・事業資金
・家族の生活費
退職してからでは、同じ条件で借りられない可能性があります。
もちろん、借金を増やせばよいという話ではありません。
ただ、会社員の信用を使えるうちに、必要な準備を
整えておくことは大事だと感じています。
総資産が増えても、会社員の信用は別の価値です。
ここを軽く見てはいけないと思っています。
生活費420万円で見ると、5,800万円の見え方が変わる
私の場合、退職後の夫婦2人の生活費は、月35万円、
年間420万円をひとつの目安にしています。
月35万円と聞くと、人によっては多いと感じるかもしれません。
ただ、住宅関連費、食費、光熱費、通信費、保険、車、
医療費、家電の買い替え、帰省、趣味、親のことなどを
考えると、かなり現実的な数字だと思っています。
年間420万円必要だとすると、5,800万円は単純計算で約13.8年分です。
もちろん、全額を現金で取り崩すわけではありません。
・投資も続けます
・配当金もあります
・退職金や企業年金もあります
・将来的には公的年金もあります
それでも、53歳で退職すると仮定すれば、65歳まで12年あります。
年間420万円なら、12年で5,040万円です。
こう考えると、総資産5,800万円でも「もう完全に大丈夫」とは思えません。
しかも、この間に相場が下がる可能性もあります。
・物価が上がる可能性もあります
・親の介護費用が増える可能性もあります
・自分や家族の健康問題もあります
資産額だけで判断するには、まだ不確実なことが多いです。
年金開始までの期間が、やはり重い
会社員を辞めるときに一番大きいのは、年金開始までの期間です。
日本年金機構によると、令和7年度の標準的な厚生年金額は、
夫婦2人分の老齢基礎年金を含めて月232,784円とされています。
これは平均的な収入で40年間就業した場合のモデル年金額です。
もちろん、実際の年金額は人によって違います。
私自身も、自分の年金見込み額を確認しながら考える必要があります。
ただ、年金が始まれば、生活費の一部はかなり支えられます。
問題は、それまでの期間です。
50代前半で退職した場合、年金開始まで10年以上あります。
その間を、資産、配当金、副業収入、退職金、企業年金、
失業給付などでつなぐ必要があります。
ここを考えると、毎月の会社員収入がなくなる怖さは
かなり大きいです。
「資産があるから大丈夫」と頭では思っても、実際に毎月
資産を取り崩す生活に変わると、心理的な負担は大きいはずです。
新NISAと配当金は、辞めるための準備
それでも、ずっと会社員に依存したいわけではありません。
むしろ、少しずつ会社への依存度は下げていきたいです。
そのために、私は新NISA、配当金、副業、固定費の見直しを続けています。
金融庁のNISA特設サイトでは、2024年からのNISAについて、
つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円、
併用で年間360万円まで投資でき、非課税保有限度額は
1,800万円と説明されています。
この制度は、会社員のうちに使える大きな武器だと思っています。
・会社員収入がある間に、新NISAで資産を積み上げる
・配当金を少しずつ増やす
・ブログ、note、Kindleで小さな副業収入を作る
・生活費を月35万円以内に収める練習をする
こうした準備を進めることで、少しずつ会社を辞める
選択肢に近づけると思っています。
仮に税引き後で年間150万円の配当金があれば、
生活費420万円に対するカバー率は約36%です。
月にすると12.5万円です。
これだけでも、かなり心強いです。
でも、それだけで生活できるわけではありません。
残りは、資産の取り崩し、副業収入、退職金、企業年金、
将来の年金などで補う必要があります。
だからこそ、配当金だけに頼るのではなく、
複数の柱を作る必要があると感じています。
私が会社員を辞める前に整えたいこと
今の私にとって、会社員を辞めることはゴールではありません。
辞めた後に、家族と落ち着いて生活できることが大事です。
そのために、退職前に整えたいことがあります。
・まず、退職後1〜2年目の税金と社会保険料の試算
・次に、住宅ローンとリフォーム資金の整理
・そして、新NISAの積立計画、配当金の見込み、
副業収入の育成、生活防衛資金の確保
このあたりを、会社員の信用と収入があるうちに整えておきたいです。
総資産5,800万円は、ゴールではありません。
会社を辞める準備が、ようやく現実的になって
きた段階だと思っています。
焦って辞める必要はありません。
でも、何も考えずに会社員を続けるのも違う。
今はその中間にいる感覚です。
まとめ
総資産5,800万円でも会社員を辞められない理由。
それは、資産額が足りないというより、毎月の給料と
会社員の信用を手放す怖さが大きいからです。
5,800万円は大きな金額です。
でも、毎月決まった日に給料が入る安心感、賞与、社会保険、
住宅ローンや各種契約での信用は、資産額とは別の価値があります。
退職後は、生活費だけでなく、税金、健康保険料、住民税、
住宅ローン、年金開始までの空白期間も考える必要があります。
だから私は、今すぐ会社員を辞めるのではなく、会社員の安定を
使いながら、会社の外に柱を作っていきたいです。
・新NISAで資産を積み上げる
・配当金で生活費カバー率を上げる
・副業で小さく稼ぐ練習をする
・固定費を見直す
・退職後の税金や社会保険料を試算する
・会社員の給料に感謝しながら、会社だけに依存しない準備を進める
このバランスが、今の私には一番現実的です。
感覚ではなく、数字で判断する。
総資産5,800万円は、会社を辞めるゴールではなく、会社以外の
人生を本気で考え始めるスタート地点なのかもしれません。
※この記事は、私自身の働き方や資産形成に関する考えを
整理したものです。投資には元本割れのリスクがあり、
運用成果や配当金は将来保証されるものではありません。
最終的な判断は、ご自身の家計、年齢、家族構成、退職時期、
リスク許容度に合わせて行うことが大切だと思っています。




